2020年有力大学生の進路状況まとめ

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齋藤、中野の世代2トップは、サントリーへ

久々の大学選手権優勝を果たした早稲田大学の中心選手、齋藤直人中野将伍は揃ってサントリーへ進む。
超高校級選手として、高校時代から名の知れた両選手は、早稲田大学に入学後は1年生からスタメンで出場し下級生からチームの主軸を担った。
的確な判断、パスさばき、ハーフからのキック、プレスキッカーを任せるキック力と齋藤の能力は大学ラグビーでは圧倒的なものであった。大型センターの中野の突破力は随一で、多くのゲインを重ねてきた。対抗戦の途中からはケガで不在で、大学選手権準決勝から復帰したが、中野がいるかどうかで早稲田のアタックは全く違うものであった。

両者は、大学選手権終了後、2月からスーパーラグビーのサンウルブズでプレーし、サントリー加入前に世界最高峰のリーグで実戦をつんだ。

トップリーグでは、最多の10名が加入するクボタ

多くの大学生が加入したのが、近年成績が上向きのクボタ。

齋藤、中野と共に1年生から早稲田の中心を担った岸岡智樹はクボタへ加入する。独特の感性でのゲームマネジメント力が魅力の選手だ。
明治大学のトライゲッター山﨑洋之、天理大学の小さなキャプテン岡山仙治らが注目選手だ。

久々に充実の東芝

過去数年、リクルーティングに苦しんでいた東芝であるが、久々に大学トップレベルの選手が揃った。

この世代のスクラムハーフでは齋藤に次ぐ存在の杉山優平。大阪桐蔭時代から活躍し筑波では1年生からレギュラーを務めた。
大学入学後にFWから、SOやCTBに転身し高いキャプテン能力と激しいタックルで東海大学を引っ張ってきた眞野泰地、早稲田強力バック陣の一人桑山淳生。1年生からスタメン出場を続けてきた、ロックの伊藤鐘平(京都産業大)とバックローの佐々木剛(大東文化大)と各ポジションで実力者が東芝に加入する。

王者、神戸製鋼は3名。

明治では、同じフッカーのポジションの武井日向(リコー)の陰に隠れてきたが、他大学であればスタメンを張れる実力のある松岡賢太。流経では1年からスタメン機会を得て、上級生ではFWの中心を務めた粥塚諒(FL)。セブンズでも活躍する関西No.1ウイングの中孝祐と少数ながら実力者が揃う。

大学別では、明治からトップリーグへ進む選手が最多

人数 大学
10人 明治大学
5人 早稲田大学、帝京大学、専修大学

トップリーグへの輩出人数としては、明治大学が2位以下を大きく離している。
強力フロントローからは5名がトップリーグへ。安昌豪(キヤノン)、笹川大五(リコー)、新妻汰一(パナソニック)、武井日向(リコー)、松岡賢太(神戸製鋼)の5名。
二列目・三列目は、辻惇朗(Honda)と坂和樹(NTTコム)の2名。ハーフ団は下級生のため該当なし。BKは三名。下級生からトライを量産した両WTB山村知也(リコー)、山﨑洋之(クボタ)とセンターの射場大輔(NTTドコモ)

大学選手権優勝の早稲田からは5名。帝京は例年より少なめで、キャプテン本郷泰司(NTTコム)、ジョセファ・ロガヴァトゥ(リコー)ら5人がトップリーグでプレーする。強豪大学と並ぶ5名のトップリーガーを輩出するのが専修大学で、石田楽人(クボタ)、山極大貴(NEC)らがトップリーグに進む。

高校別では、花園決勝を戦った、東海大仰星と桐蔭学園の4名が最高

人数 大学
4人 桐蔭学園高校、東海大仰星高校
3人 常翔学園高校

95回花園で決勝を戦った両校が出身高校別では最多。優勝した東海大仰星出身は、キャプテンだった眞野泰地(東海→東芝)、岸岡智樹(早稲田→クボタ)ら。準優勝の桐蔭学園出身は、キャプテンだった齋藤直人(早稲田→サントリー)、栗原由太(桐蔭学園→リコー)ら。

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